話し方教室は効果があるの?あがり症の人必見!

話し声の出し方

「話し方教室に通っても話し下手が直らないって本当?」

「話すのが苦手であがり症なのを少しでも改善したい」

「話し方教室に通ったらちゃんと効果があるのか知りたい」
 

話すことに苦手意識がある人は、真剣に考えていることだと思います。

効果があったら通いたい、効果がないなら通わない。

白黒ハッキリさせようと、それをご自身の外側に求めても答えは出ません。

今とは違う角度から捉えて、ぜひ新たな視点で見てみませんか?

目次

話し方教室は効果があるの?

話し方教室は、あなたのお悩み解決に効果があるのでしょうか?



効果があるかどうかは、、、あなた次第です

だからイエス、ノーで答えられるものではないのです。

もし明確な答えを求めていたなら・・ごめんなさい!
 

話し方教室について、会社員の知人からこんなお話を聞いたことがあります。

同僚のAさんがあまりに話し下手で声も小さいので、困り果てた上司がレッスン料を自分持ちで教室に通わせたけど、全く効果なしだったとか…

一方で、ご近所のB子さんが本気になって教室に通ったら、しばらく立って、周りから見ても何かが変わった!と感じられたとか…
 

この違いはなんでしょう?
 

Aさんは教室に受け身で通い、B子さんは自発的に掴みに行ったのです。

Aさんのように自分の意志もなくただ教室に出向いたとしても、教室がAさんを変えてくれるわけではありません。

Aさん自身が、教室の手を借りて自分で改善していくしかないのです。

なぜなら、どんなに教室が力を尽くしても、実際にアクションを起こすのはAさんにしか出来ないからです。
 

反対にご近所のB子さんは、自分の意志によって教室に出向いたので、積極的に取り組むことができたわけです。

これは、B子さんと教室の共同作業によって効果を出せたと言えるでしょう。
 

そういうわけで「あなた次第」とは、あなたの意志があるかどうか。

そこにどれくらいの意志があるどうかで、結果が違ってくるということです。

でもよくよく考えてみれば、話し方に限ったことではないと思いませんか?

何かを身につける、何かを改善するというとき、内容がなんであれその結果は「あなた次第」なのです。
 

実のところ、これを読まれているあなたは、すでに自分の意志があるからこの記事にたどり着いているのですよね。

ですから、もし話し方教室に行ったら効果ゼロなわけがない、と個人的には思います。

ですが教室に行くかどうかは別にして、今の状況を改善したいのなら、まず先にやってほしいことがあります。

それは一体なんでしょうか?



それは、自分自身の「声」を知ることです。

なぜかと言うと、ただ単に話すのが苦手、あがり症、と言うだけでは判断するにしても、あまりにも幅が広過ぎるからです。

そうは言っても「声」だけだと、かなり抽象的な感じがありますよね^^;

例えばこういうことです。

人前で話すときの声が高くなる(低くなる)…
大勢の前だとあがってしまい、なぜか声がかすれる…
大勢いると、(言葉が浮かばず)声が出ない…
たとえ1対1でも緊張して声が小さくなる…
人と話すとき、第一声から声が出にくい…
スピーチや電話は堂々とした声で話せるが、日常会話は苦手で話しにくい…

ほんの一例を挙げましたが、これ以外にも様々な状態があると思います。

分かる分かる!と共感できるものもあれば、それは意外だと思えることもあるでしょう。

私は普段、歌い方と話し方の両方に対してヴォイストレーナーをしています。

その視点で見ると、スピーチで堂々とした声が出て、日常会話では苦手意識があるのは珍しいというか、興味深い部分です。
 

このように、対面で話すときの状態というのは、10人いたら10人十色なのです。

だから他人(話し方教室)が、あなたの状態を全て把握することはできません。

あなたがどう感じるか、どう声が変化するのか、それは(本当の意味では)あなたにしか分からないということです。

また、改めて自分自身と向き合ってみると、今まで気がつかなかった癖や傾向も見えてきたりするものです。

だから自分自身の「声」を知ることは、教室に行っても行かなくても、どちらにしても必要な作業なんですね。
 

このあたりで、こんな心の声が聞こえてきそうです。

声がどうこうの前に、苦手意識が邪魔しているんだよ…
声の前に、緊張する自分をどうにかしたいの…

実は、「声を知ること」を先にオススメしたのにはちゃんと意味があります。

もし感覚や感情といった側面から分析すると答えが不明瞭で、少なからずあなたにもストレスです。

これまでも、どうにかしたい!という思いでいたのに、まだ状況が改善せずに苦しまれているのがまさにその証拠ですよね…

その点で言うと、あなたが発した「声」がどうか?に着目した方がずっとシンプルで、分かりやすく答えを導けるということなんです。
 

いずれにしても、今の状況を改善するには、今までよりも「自分の声を知る」ことが助けになる、ということです。

それを踏まえた上で、次にあがり症について見ていきましょう。
 

話し方教室であがり症は治る?

「あがり症」という言葉は、あまりにも身近に使われていて、世間でも実にポピュラーなものではないでしょうか?

例えば、人と話すのが苦手、緊張しやすい、人目が気になってしまう、相手にものすごく気を遣ってしまう・・・etc.

こういった人たちも、私はあがり症なので…と言っていたりします。

要するに、どれもが「通常の自分ではいられない」という状態のときです。

そして何となく、それは性格やその人の特徴のように思ったりしませんか?

周りの人も、私はあがり症なので…と言われたら、そうなんですねと納得したりします^^;
 

では、そういった場合のあがり症は、病気なのでしょうか?
 

そもそも生まれてこのかた、緊張したことがない人はいません。

ピアノの発表会であがっちゃった〜
プレゼンであがったけど何とか上手くいった〜

こんな感じで、人それぞれあがった経験(緊張したこと)を積み重ねているものです。

そうです。

「あがり」は病気ではなく、誰にとっても起こる反応なんですよね。

だから話し方教室で「あがり症」が治るかどうか?ともし考えていたなら、(上記の場合では)そもそも病気ではない、というのが答えです。

そして「あがり症」という言葉に言い含めていたあなたの改善したい部分・・・

つまり緊張して上手く話せない、話すのが苦手、といったことは「あなた次第」で改善していけることです。

もちろん、「あがり」には人によって程度の差があるでしょう。
 

先ほど、自分の「声」を知ることが大切ですとお話しましたが・・・

例えば仮に、こんな風に思ったとします。

人と話そうとすると、顔が赤くなって(顔が熱くなって)話せなくなる…(赤面恐怖症)
人前に出ると緊張で心臓がドキドキして声が震えてしまう…(対人恐怖症)
「わたし」と言いたいのに、つまって声がすぐに出てこない…(吃音(きつおん)恐怖症)

これらは一例ですが、総じて社会不安障害という精神疾患として扱われています。

ですがこれも、一人ひとりの感覚が違うので病気の判断が難しいですよね。

「あがり」のレベルも人さまざまだし、「ここまでが正常で、ここからは病気です」と言えるような明確な境目があるわけでもないのです。

それならもう、あなた自ら「あがり症」と言ってしまう、そう思ってしまうのはやめてしまいませんか?

相手から何と思われようとも、わざわざ自分から「あがり症」と告知する(そう思う)必要なんて全くありません!
 

念のため、明らかに日常生活に支障をきたすほどの状態なのであれば、話し方教室の前に、まずは専門科に診てもらうことの方が先かもしれません。
(それ以上先のお話は専門科にお任せします。)
 

話しが戻りますが、先ほど「あがり」は正常な反応なのだとお伝えしましたね。

私はヴォイストレーナーですので、そのあたりを「声」の観点からより具体的にお話していきたいと思います。

その「声」について、話すのが苦手な人やあがり症だと感じていた人にぜひ知って頂きたい事実があるのです。

それは何だと思いますか?

声が相手に与える影響とは?

実はあなたの声は、あなたが思っている以上に相手に影響を与えているのです。

なんだ、そんなことか〜 と思いましたか?

どういうことか、より具体的に解説していきます。

私たちは話しをするとき、「顔の表情」でも相手に影響を与えていますよね。

例えば、何か大仕事が終わった後の同僚と会って、そのときがホッとした顔をしていたら・・・

その表情から無事に終わったんだなという情報を受け取って、こちらもちょっとホッとします。

街で友人を見かけて声をかけたら、何だかこわばった顔をしている・・・

それを見て思わず、何かあったのかな?と思ってしまいます。

それと同じように、声にも「声の表情」があるのです。

あなたが話す相手には、顔の表情に加えて、同時に「声の表情」も伝わっているということです。
つまり、「声」によって相手に印象を与えているのです。

実はこれも、言われてみれば確かにそうだと思いませんか?
例えば、もしあなたが疲れて帰宅したら、「ただいま」の第一声で、あれ?疲れているのかな?と周りは感じるものです。
たとえ電話口の声でも、もしあなたが不機嫌になれば、それも相手に伝わります。

それと同じように対面で話すときも、あなたが意図せずとも自信がない感じ、不安な感じなどを声の表情として伝えてしまっているのです。

ある心理学者の研究によれば、「声」は人に与える印象の実に4割ほどを占めるというのです。
他には、見た目が約5割、話しの内容は1割以下とのことです。

これ、ちょっと驚きませんか?
見た目が約5割なのは納得しますが、「声」による印象が約4割もあるとは!

さらに注目すべきは、話しの内容が与える印象は1割以下であることです。
話すのが苦手な人は、上手く伝えられない、話しがまとまらない、自分の言葉使いがおかしい、発音がおかしい・・・etc. 
このようなことを気にされていませんか?

もちろん、技術的なアプローチもあなたへの助けになるのは間違いありません。
ですが!

それらよりもずっと、あなたの「声の表情」の方が相手に印象を与えているのです!

なんと言うことでしょう。
だったらもう、上手く話そうと思わない、そう思う必要もないということです。
もし大勢の前で話す場合には、相手は別に自分が上手く話すのを聞きたいのではない、用件を聞きたくて来ているのだ、と思えばいいのです。

そして、もう上手く伝えようと思わないことです。
話しの受け取り方も、相手によってさまざまですから。
話してみて、伝わらなかったところを改善する、そして次の機会に繋げていけばいいのです。

では肝心の「声の表情」については、どうしたらいいでしょうか?
 

自宅でできる改善方法

話すとき、「声」は人に与える印象の約4割を占めるんでしたね。

そうなると、緊張で声が小さくなる・かすれるのであれば、当然ながらその緊張(や不安)は相手に伝わります。
もし声が大きくなるのなら、緊張の他に威圧感(や怖れ)も与えかねません。

でも実のところ、その緊張から出る声を、同時にあなた自身も聞いていますよね。
なので自分の声からも、さらなる不安を(無意識のうちに)感じてしまっているのです。

だからと言って、緊張しないようにする、という考えは理にかないません。
なぜなら、人はみな緊張するものなのですから。

緊張していいのです。(緊張する自分を認めてあげてください。)

そして今までは、緊張したらもう、緊張に身を任せるしかなかったかもしれません。
でもこれからは、緊張に身を任せるのではなく、緊張の最中でも自分からアクションを起こしていくのです。

それを実現していけるよう、ご自宅でできる練習方法をこれからご紹介します。
 

声が出る仕組み

話すことが苦手だったり、声が出にくい人の中には、こう思う人がときどきいます。

声は喉から出ているもの。
声を、喉から直接出す感覚で話す。

確かに声帯は喉の奥にあるのですが…この捉え方ではずっと出しにくいままなのです。
 

ここで少し声が出るメカニズムを簡単に説明します。

声帯とは二本のヒダでできた筋肉です。
肺から送られた空気によってヒダが振動することで「声」になります。
そして、吐く息の流れに乗って「声」が前に出て行くのです。

吐く息がなければ、声は一切でません。

これを踏まえて、あなたの状況を見てみましょう。
緊張したり、苦手意識が邪魔をして声が出にくいとき、あなたの息はとても浅くなっています。
息が浅いとは、吸って吐いての息が少ない、弱い、足りない、といった状態のことです。
それで無理に話しても、息が少なければ、声は前に出て(進んで)行けないのです。
だから、少ない息に乗って出る声は小さい、かすれる、弱い、不安定といった声になっていたわけです。

これを改善するには、しっかり息を吐いて「息の流れ」を促せばいいのです!

しっかりとした息を、安定して吐く。
これをご自宅でお時間を見つけて練習するだけでも、声の出しやすさがアップします。

では早速、練習方法をお伝えしますね。
 

安定して息を吐く練習

息を吐くときは、「ス」の発音で行います。
圧をかけてスーーーッと安定して吐きましょう。

吐き始めが強くて、だんだん弱くならないように。
または始めに息を節約し、終わりに向かってだんだん強くならないように。
始めから終わりまで、同じエネルギー(同じ息の量、同じ強さ)の息で吐いてください。
 

まずは短めに、1秒くらいで吐いて、1秒くらいで息を吸う、と思って何回も繰り返してみましょう。

スーッ スーッ スーッ スーッ


 

念のため、息でスーッと吐いているので、無声のままです。
一生懸命に息を吐こうとして、つい声が出てしまうかもしれません。
声は無しで、息だけで練習です!
(声を出しては、いつまで経っても息を増やせません^^;)
 

そして、息はただ聞こえていればいいのではありません。
普段の息よりもずっとずっとしっかりめに吐きたいのです。
誤解を恐れずに言うと、ちょっとぶっきら棒な感じ(雑な感じ、乱暴な感じ)で、強めに吐いてください。
 

圧をかけて、しっかりした息でスーッと吐けた人は、少し長めにして、3秒くらいで吐いて、1秒くらいで息を吸う、と思ってやってみましょう。

スーーーーッ スーーーーッ


 

どうでしょうか?
たった2秒増えただけでも、体感がかなり違いますよね。

ここでひとつ、重要なポイントがあります。

息を吐くとき、お腹を膨らませたまま

これをぜひ実践してください!
普段の呼吸や、世間にある健康的な呼吸法は、吸ったらお腹が膨らみ、吐いたらへこみますよね。
でもこの練習では、吸ったときの膨らんだお腹を、吐くときにも維持したいのです。

実際、そのようにやってみると、息が安定しやすい、息が続きやすい、息が力強くなる、といった感覚をえると思います。
(もちろん、やり慣れるまでの時間に個人差はあります。)
「お腹を膨らませたまま息を吐く」ことが、のちに緊張して声が不安定なときに大いに役立ちますよ。
 

もし、頑張ってもお腹が緩む(へこむ)という人は、以下の方法を試してみてください。

(その1)
始めのうちは、両手で壁を押しながら息を吐いてみましょう。

下っ腹が踏ん張っている感覚がきたらOKですよ!
それと近い感覚で、再び普通に立って息を吐いてみると、さっきより体が反応しやすくなっていきます。
 

(その2)
壁に背面をつけて、背中を壁に押し当てながら息を吐いてみましょう。

押し当てているとき、お腹もへこまずに踏ん張っているはずです。
お腹は柔らかいので、この方が分かりやすいという人もいると思います^^
 

(その3)
上記2つを試しても、感覚がまだ分からないという人は、仰向けになってしまいます。

膝をくの字にして足を立てて、背中を床に押し当てながら息を吐いてください。
もはや体を支えていないので、背中を押し当てることに意識を向けやすいかと思います。
 

(その4)
「お腹を膨らませたまま」もなにも、しっかり息を吐けているのかすら分からない、という場合には・・・
ぜひ「前屈しながら息を吐く」という練習をしてください。
(前屈のやり方は次に載せています。)

前屈になって息を吐くと、実は立っているときよりも吸って・吐いての息が(勝手に)増えるのです!
また前屈だと、上半身の力みも抜けやすいのでより一層、息の流れを促すことができますよ。
 

前屈しながら声を出す練習

力まずに、躊躇せずに声を出すための練習です。

まず肩幅より足を開いて、体を前に倒してください。
頭と腕は力を抜いてダランとします。

この体勢のまま声を出す、という方法になります。
(この体勢で、息を吐く練習もできます。)
 

今実際に、前屈になって言葉を発してみましょう。
発声する言葉は、何でもOKです。

(こんにちは)
(おはようございます)
(よろしくお願いします)
(あめんぼあかいなアイウエオ) etc.


どうでしょうか?
もし出しにくい感じがあったとしても、全く声を出せないわけではない・・ですよね。

また自分の声の聴こえ方が、遠くに聞こえる、こもって聞こえる、よく聞こえない、といった感じになると思います。
でも、それで正解なので安心してください。

この方法は、自分の声の聞こえ方を気にしなくていいのです!

だから、いつもより良い声でとか、大きい声でとか思わなくて大丈夫です。
ただしっかり声を発してみる。
それだけでOKです。
 

ひとつだけポイントは、頭を力を抜いてダランとしたままで発音することです。
もし頭がクッと持ち上がると、力みで声が出しにくくなってしまうので。
 

前屈で何度か言葉を発音してみたら、ゆっくり体を起こしてすぐに同じ言葉を言ってみてください。
前屈のときと同じ感覚で言ったつもりなのに、ちょっと声のボリュームが増している、はっきり言えている、さっきより声に勢いがある、といった良い体感がきませんか?
 

先ほど少し触れましたが、前屈の体勢だと吸って・吐いての息が、立っているときよりも勝手に増えるのです。

声は、「息の流れ」に乗って前に出ていくんでしたね。
なので息が増えれば、声も前に出やすくなる、ということなのです。

しっかりした声を、まずはあなた自身で(あなたの耳で)聞き慣れていってください。
自分で自分の声に驚かないために^^

きっと、自信がない声よりもしっかりした声で話すときの方が、相手は確実にあなたの話しをよく聞こうとしてくれます。
たとえ話すときに言葉に詰まったり、話しが伝わりにくいと感じてもです。
 

歯を噛み合わせて声を出す練習

こちらは、滑らかではっきりした発音を聞いて自信をつける練習です。

やり方としては、「上前歯と下前歯を噛み合わせる」これだけ。
この状態のまま、話したり読んだりして発音の練習をします。

不慣れだと、始めのうちは発音しにくいと思います。
でも気にせずに、ただ「しっかり発音する」ということを意識してください。
 

では早速ですが、前歯を噛み合わせたままで発音してみましょう。

(いってらっしゃい)
(おかえりなさい)
(お世話になっております)


発音しにくいとはいえ、発音できなくはないですよね^^;
実はこれ、何度か発音をやり続けていくと、だんだん発音しやすくなる(気にならなくなる、馴染んでくる)という時点がやってくるのです。

それは、声が「整ってきた!」というサインです。

そうなったら、もうこっちのものです。
その後で、ようやく口を開けて(前歯を開けて)同じ言葉を発音してみてください。

声がスムーズに出る感じ、発音がはっきりした感じ、声が大きくなった感じ・・・etc.
このような良い体感がくると思いますよ。
 

ちなみに、この方法は以下のような効果があります。
・舌の動きが活発になる
・(口腔内の)発音の位置がそろう・吐く息の流れが促される・安定する

実はこれ、活舌の練習にもなっていました^^
こういった効果のお陰で、声が進みやすくなったり、ボリュームが増したりするんですね。
 

やり慣れてきた人は、少し読みにくさをアップさせて、以下の言葉を発音をしてみましょう。

(ノズルの穴をのぞく)
(虹を窓からジーっと眺める)
(ズラリと並んだロゼワイン)
(ゾウの家族がぞろぞろ歩く)


言いやすくなるまで、何回発音してもOKですよ。

発音が整ってきたら、いざ口を開けて同じ言葉を発音してみましょう。
そして声の出しやすさ、発音のしやすさをぜひじっくり体感してください^^

 

さらに応用編としては、何か雑誌や新聞、お持ちのテキストなど身近にあるものを使って文章を読む、というもの効果的です。
その際にも同じく「整ってきた!」と感じたら、その後で口を開けて、ちゃんとスムーズさを体感することをお忘れなく!

ところで先ほど、緊張から出る自分の声を、同時にあなた自身も聞いているとお伝えしましたよね。
そして自分の声からも、さらなる不安を(無意識のうちに)感じてしまっているのだと。

だったら、逆もしかりです。

いつもより聞きやすい声・安定した声を出したら、その自分の声から安心や自信を(無意識でも意識的にても)感じることだって期待できるのです。
なのでぜひ、この方法で整えた声(聞きやすい声・安定した声)に耳慣れて言ってほしいと思います。
 

声が出にくいときの対処法

いざ人前で話そうというとき、何かの本番前というとき。
または話している最中に声が出にくいと感じるとき。

そのようなときでも、すぐにできる対処法をお伝えします。

・体を緩めるストレッチ(体が固いとき)
・深呼吸でしっかり息を吐く(息が浅いとき)
・目線を定める(声が進まないとき)
・前屈しながら息を吐く(声が小さいとき)
・お腹を膨らませたまま話す(声が震えるとき)

ひとつずつ解説していきますね。
 

体を緩めるストレッチ(体が固いとき)

緊張が増すと息が浅くなり、体も固まってしまいますよね。

理由は自律神経(交感神経の方)が興奮して、心拍数が早くなってしまうから。
そして筋肉もそれにより収縮するから。

そんなときは、「首」がつく部位をほぐしてみてください。
つまり「首・手首・足首」を柔軟体操をするように、ゆっくりと回してほぐすのです。

実際にやってみると、動きは静かで、とても地味なものに感じますよね。
でも、あなどるなかれ!

これらの部位は神経が集っているところなので、脳にも刺激を与えやすいのです。

また、その場所を「動かされている」とちゃんと自覚しやすい(感じやすい)ので、緊張でうわの空(ふわふわした、ぼーっとした)という意識を、またこちらに引き戻す助けになります。
なのでとてもシンプルですが、ちゃんと効果があります!
緊張を感じたとき、少しでも体を緩めることができたら心持ちが変わっていきますよ。
 

ちなみに、緊張で手が震えるときも、筋肉に力が入って収縮しているからです。

手首の力みは、声の力みに直結するのです。
手が震えているときは、比例して声も出しにくいということです。

この場合にも、柔軟体操のように手首をブンブンを振って力みを緩めてあげましょう。
小刻みに振るよりは、なるべく大きく振る方が力みを逃がしやすいですよ。

もし手首を振っても力んだまま(ボールを掴んだ手の形で振っていたら)、手首を振る動作自体にも力が入っているので、いったん止めた方がいいです。

代わりに、両手をグッと握りこぶしにして、思いっきり握りしめてください。
数秒ほど力を入れて握り、その後でフッと力を抜くのです。
これなら、さっきより力みが緩んだという感覚になれるはずです^^
 

深呼吸でしっかり息を吐く(息が浅いとき)

緊張して息が浅くなったと感じても、状況によってはストレッチができないこともありますよね。
そんなときは、立ったまま(座ったままでも)息をしっかり吐くことに意識を向けてください。

可能なのであれば、安定して息を吐く練習 でやったようにスーッと圧をかけてしっかり息を吐くといいです。

もし人目があって難しいときは、代わりにフーーーッとゆっくり長めに、無理のない範囲で吐いてみてください。
静かに吐けば、周りに人がいても気づかれません。
深呼吸なので、息を吸ったらお腹が膨らんで、吐いたらへこむ自然な呼吸で大丈夫ですよ。

心拍数が上がっているときは、吸って・吐いての息が早まっているのですよね。
ゆっくり長めにフーーーッと息を吐けば、その早まっていた呼吸も減速し、交感神経の興奮を和らげることにつながるわけです。

実は、緊張をほぐそうと深呼吸をするとき、息を「吸う」ことの方に一生懸命になる人が多いように見受けられます。
でもそれでは、余計に息苦しくさせているのです。

緊張を緩める、落ち着く、集中する、というときは息を「吐く」ことに意識を向けることがポイントです!

しっかり吐けば、自然と次の息が入ってきます。
だから息を「吸う」ことに(今まで程に)気を配る必要もなくなりますよ。
 

目線を定める(声が進まないとき)

声が出にくい、なんだか話しにくいとき、多くの場合において気が散漫になっています。
そのとき、あなたの目線はどうなっていますか?

どこを見ているのか分からない…
相手を見ているようで見ていない…
あちこちを見てしまっている…

こんな感じで、目線が不安定な状態ではないでしょうか。
そのことが余計に、あなたを不安に(苦手意識に)させている原因のひとつだと言えます。
そして実は、声を出すときに「目線」は大きな役割を果たしているのです。

なぜなら「声は目線の方向に届く」からです!

そうは言っても、いきなり相手の目をじっと見ながら話すのは大変ですよね。
相手の鼻付近でも、口元でも、(少し距離があるなら)おでこや首元でも、どこでもいいです。
場所を決めて、意識的にそこに目線を定めて話してみてください。

散漫になっていた気持ちを引き戻す手立てになり、同時にあなたの声も相手に届きやすくなるので一石二鳥です^^
もしそれすら難しかったとしても、キョロキョロしていることに気づいて目線を落ち着かせるだけでも違いますよ。
 

前屈しながら息を吐く(声が小さいとき)

今からちゃんと声を出さないといけないのに、声が小さいまま、体が休まったままというとき。

そのような状況のとき、もっとも時短なのは「前屈しながら息を吐く」ことです。
前屈しながら声を出す練習 でやった方法で、声ではなくスーーッと息を吐きましょう。

頭と腕は力を抜いてダランとしたままで。
ラジオ体操のように、上半身を少し前後に揺らしながら行うとさらに効果的です^^

これはまず前屈の体勢になることで、上半身の力みが緩められ肺に息が入りやすくなります。
そして繰り返しになりますが、前屈の体勢だと吸って・吐いての息が、立っているときよりも勝手に増える、という嬉しい効果がありましたよね。

実際に「声」を出して何かしなくても、「前屈しながら息を吐く」をすることで、さっきより声が出やすくなる(ボリュームが増す)わけです。

ある程度の息を吐いても、トータルでは1分とかかりません。
外出前のご自宅で、または出先でも、可能な場所を見つけてやらない手はありません!
 

お腹を膨らませたまま話す(声が震えるとき)

もしもあがってしまって声が震えたら、お腹を膨らませたまま話してみてください。

安定して息を吐く練習 で「息を吐くとき、お腹を膨らませたまま」というのをポイントに練習して頂きました。
あの感覚を、そのまま声を出すときにも実践するのです。

声が震えてしまうのも、結局は息が浅いせいで、少ない(弱い)息に声を乗せているから。
声が震えるのを気にして、気持ちも地に足がつかない感覚でしょう。
ですが「お腹を膨らませたまま」と思った途端に、まず浮いていた意識を下に戻せます。

そして実際に「息の流れ」を維持できるので、さっきよりも楽に話せる、声が安定してくる、震えが起こりにくくなる、となっていきます。

ちなみに、緊張で声が小さくなる、かすれるという場合にも有効ですのでぜひお試しください。
 

最後にもう一度。
これからは、緊張に身を任せるのではなく、緊張の最中でも自分からアクションを起こしていけます。
小さな目標を立てて、少しずつ、小さな成功体験を重ねていってください。

まとめ

要点をまとめておきます。

・話し方教室は「あなた次第」で効果がでる。
・話す内容よりも「声の表情」の方が相手に印象を与えている。
・しっかり息を吐くことが声へのアプローチになる。
・安定した声を出す、その(自分の)声を聞いて自信をつけよう。
・緊張の中でも対処へのアクションを起こせる。
 

少しでも参考になれば幸いです。

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